第二次世界大戦中のオランダが舞台の物語。少女ノーチェは戦火から逃れて農家クラップヘクへたどり着きます。クラップヘクでは台所で食事をし、仕事をし、語り合います。そこに描かれている少女ノーチェから見える日常。こどもの視線から語られる戦火の近くにある農家の暮らし。日常を続けること。たとえ戦争を抱えこんでしまったとしても、僕たちは僕たちの日常を続けること。もちろん、平和が一番ですけどね。 エルス・ペルフロム 作 / 野坂悦子 訳 / ペーター・ファン・ストラーテン 画

わにわには、ひとりで暮らしているわにです。おふろもお料理もなんでもひとりでできてしまいます。全部が上手にできるわけじゃありませんが、どういうわけか、ずっとひとり暮らしをしているみたい。それに、いつも楽しそう。 『わにわにのおふろ』の続編で、とっても人気なこのわにわにシリーズ。人気の秘密は、わにわにがなんでもひとりでやっちゃうことへの憧れと、生活を楽しむユーモアをもったわにだってことなんじゃないかと考えたりしてます。こどもだって、こどもなりに、ひとりで気ままにいたいって思うことがあるようです。 小風さち ぶん / 山口マオ え

シーソーってひとりじゃ遊べないからいいんですよね。猫の親子も興味津々。試しに乗ってみると、ぎったん、ばったん……猫たちの表情を見ながら、そう、そこでびっくりするんだよね、なんて思い出しました。 柚木沙弥郎 さく

自分の気持ちがわかりますか？「きもち」って、自分でもわからなくなることが多いです。誰かと話してみるといいのですが、 どこか素直にそれができない時もあります。そんな時にはこの絵本を開いて、眺めてみましょう。どれかに当てはまったりすると、自分の気持ちを見つけることができます。 谷川俊太郎 ぶん / 長新太 え

中脇初枝 ぶん / 酒井駒子 え

日本が舞台のクリスマス絵本って、あんまり多くはないかもしれません。不思議な箱を見つけた男の子。中をのぞいてみると、なんとサンタさんが！男の子がサンタさんを心待ちにする様子、そしてお母さんやお父さんとのやり取りに心が温かくなります。 長谷川摂子 ぶん / 斉藤俊行 え

お風呂に入り湯船に沈んでみると、水中で自分の鼓動が聞こえてくる。耳を澄ませば、ほかにも色んな音が聞こえてくる。ぼくはこの感覚が好き。自分の体が発している音。食事の時は「もぐもぐ」とかいうけれど、耳を澄ますとたくさんの音が鳴っている。すてきな聴覚の持ち主、三宮麻由子さんにガイドされながら、音を味わうというのは新しい感覚。こどもと一緒に音を表現すると、なかなかおもしろい。 三宮麻由子 ぶん / ふくしまあきえ え

電車に乗車して、ドアが閉まります。そこから電車はゆっくり走り出すのです。その時に聞こえている音が、文字になって書いてあるんです。最初、読むのに苦労するんです。なにせ電車の走行音を口で表現するんですもん。でも数回読むと、自分でもおもしろくなって大人が盛り上がってしまう始末。電車同士がすれ違う時の音や、鉄橋を渡る時の音なんか、電車に乗ってるみたいでたまりません。 三宮麻由子 ぶん / みねおみつ え