アスドリッド・リンドグレーンを知っていますか？ 彼女は言います。「誰かのためにというより、むしろ自分自身のために書いています。こどもだったころの自分を喜ばせようとして楽しんで書いている」んですって。彼女が過ごしたこども時代の幸せな遊びの体験が、いつになっても喜びや楽しみを与えてくれる。ともかく表紙の写真がたまりません。すべてのこどもたちのうえに、朝から晩まで遊びに明け暮れる日々が続きますように。 シャスティーン・ユンググレーン 著 / うらたあつこ訳 / 品切中

やかまし村シリーズ、イングリッド・ヴァン・ニイマンの挿絵と新訳による1作目。やかまし村での出来事を中屋敷に住むリーサが伝えてくれる。中屋敷にはラッセ、ボッセ、リーサ。南屋敷にはウッレ。北屋敷にはブリッタとアンナが住んでいる。3軒の家しかない小さなこどもたちのお話。 アストリッド・リンドグレーン 作 / イングリッド・ヴァン・ニイマン 絵 / 石井登志子 訳

着のみ着のままで、何も持たずさすらい歩く。そんなこと、したくないですよね。したくもないって？まあ、特別な事情がない限りはそうでしょう。主人公のラスムスは、孤児院に嫌気が差して抜け出して、ゆくあてもないまま何も持たずに歩いていたのです。そして、放浪者オスカルに出会います。ラスムスはお父さんとお母さんを、そして自分の居場所を探していたのです。ラスムスには、何も持たずに出てきてしまうほど、手に入れたいものがあったのです。 アストリッド・リンドグレーン 作 / 尾崎義 訳

5歳になるロッタちゃん。お兄ちゃんとお姉ちゃんが自転車に乗っているのがうらやましくてたまりません。あと少し待てばよかったのに……、なんて思ってしまいますが、そうはいかないんですよね。それにロッタちゃんの中では、自分は何でもできるんです、「ひみつ」にね！小さい頃の衝動が鮮明に描かれ、こどもはロッタちゃんに共感し、また大人は小さい頃の自分と重ね合わせることでしょう。 リンドグレーン さく / ヴィークランド え / やまむろしずか やく

火事から病弱な弟クッキーを助けて死んでしまったヨナタン。2人はナンギヤラで会うことを約束し、クッキーも白い鳩に導かれてナンギヤラへ。そこでは騎士テンギルから村人を救い出すべく戦いを挑むヨナタンがいました。2人は力を合わせて立ち向かいます。 ん？ と思いながらも読み進めていくと、「あーやっぱり」とわかってきて、「えー！」と驚きながらも、リンドグレーンが描きだす世界に引き込まれていきます。「はるかな国」は死んだあとの世界のことです。生きるということは、つらく苦しいことでもあります。もちろん、それだけじゃありませんけどね。 アストリッド・リンドグレーン 作 / 大塚勇三 訳

長くつ下のピッピシリーズ、イングリッド・ヴァン・ニイマンの挿絵と新訳による1作目。 ピッピを読んでいると、小さい頃、大人の話についていけなかったことを思い出しました。言葉の意味がわからないと、その先の会話はよくわからなくなるし、〈おとなの社会〉のことも全然知らないから、話が見えてこない。でも、年をとると不思議とそれがわかるようになって、いつのまにか大人になってました。ぼくはピッピのことが好きです。ぼくがいいなぁと思うところは、彼女なりの理屈がきちんとあるところ。 彼女は〈おとなの社会〉では、受け入れられないことばかりしちゃいますけど、彼女自身、つまり〈ピッピの社会〉では、きちんと筋が通っている。よく知らない〈おとなの社会〉を理屈もわからず、押し付けられると窮屈ですもんね。大人の理屈って、よくわからないことばかりだし。 ピッピを生み出したリンドグレーンのことを調べると、もっとよくピッピの生い立ちが見えてきま す。ぼくはこのシリーズを「こども独立宣言 」なんじゃないかと思っています。いつか、このことについて考えてみてほしいなぁ。 アストリッド・リンドグレーン 作 / イングリッド・ヴァン・ニイマン 絵 / 菱木晃子 訳

長くつ下のピッピシリーズ、イングリッド・ヴァン・ニイマンの挿絵と新訳による2作目。 アストリッド・リンドグレーン 作 / イングリッド・ヴァン・ニイマン 絵 / 菱木晃子 訳

長くつ下のピッピシリーズ、イングリッド・ヴァン・ニイマンの挿絵と新訳による3作目。 アストリッド・リンドグレーン 作 / イングリッド・ヴァン・ニイマン 絵 / 菱木晃子 訳