Q、4歳児と2歳児の母です。子だくさんの家庭に憧れていましたが、実際に母になると自分の器の小ささに自身を無くすこともあります。また、こどもたちを取り巻く環境、地球温暖化や、災害、保育士や教師の不足、低賃金や不景気などへの不安が消えません。こどもたちは「幸せだった」と一生を終えることが出来るのでしょうか?子を産み育てることに必要な「覚悟」とは何だと思いますか?
A
「覚悟」という言葉にあなた自身の「存在の重さ」を感じ、「ドキン!」と鼓動が一つ大きく打ちました。私の好きな『のえんどうと100にんのこどもたち』甲斐信枝作(福音館書店)には、さやの中のこどもたちがお母さんに外の世界を尋ねる場面があります。「母さん、お部屋の外には何があるの?」「山や川や畑が広がっているの。大きくなったらみんな見られますよ」。こどもたちは大きくなる日を待ちました。その言…
Q、春義さんにとって、わらべ唄ってなんですか? (庭しんぶん編集部)
A
わらべ唄は、「人として生きるために必要な知恵」だと思っています。40年ほど前、保育士として働き始めた頃にわらべ唄の研修に参加しました。その時に唄の意味について尋ねたところ、「今はもう言葉の意味は解らないから、解らなくてもいい」と答えられました。私は、意味の解らないことをやる意味はないと思い、わらべ唄を学ぶ気持ちを失ってしまいました。
ところが22年前のこと、露木大子さんという方を通じて岩手県遠野市の阿部ヤヱさんに出会い衝撃を受けました。ヤヱさんの伝えている「伝承のわらべ唄」は全て意味が解るのです。私はそれ以来何度も遠野に出かけ、阿部ヤヱさんから直接教えていただきました。伝承のわらべ唄は熊野の山伏によって、「人として生きるために必要な知恵」を伝えるために、赤ちゃんの時から大…
Q、父親の仕事の都合で2〜3年おきに引っ越しして、転園・転校してきました。小学校高学年、中学生になり、難しい年頃、親も不安です。転校を控え、こどもにどんな言葉をかければよいですか?(40代女性)
A
親も子も転勤の度に、自分なりのやり方で新しい住居、土地、人間関係に馴染む方法を身に付けてきたと思います。それは結構たくましいことだったと思います。けれども「難しい年頃」を迎えたところに今回の質問のポイントがあります。今まではこどもが新しい環境に馴染めず不安になったり、緊張した人間関係の中にある時、私がいるから大丈夫と言える自分がいたと思います。ところがこの次は今までとは違うと思っていますね。その予感は当たりです。「難しい年頃」とは、自分の中に他の人には絶対に知られたくない秘密を持つことです。また、自分と同調できる人を強く求め、反対に同調できない人…