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はるよしさんにきいてみよう

春義さんにとって、絵本って何ですか?

▷ はるよしさんに聞いてみよう 一覧に戻る Q、はるよしさんにとって、絵本ってなんですか? (庭しんぶん編集部) A 絵本は僕とこどもを繋ぐもの、結ぶもの、知り合うためのもの。実はこどもとどのように付き合うかはかなり難しいと思っている。赤ちゃんはしゃべってくれないし、3歳くらいまでのこどもの話は良く分からないし、4歳、5歳は自分勝手なことばかり言ってるし、可愛い時もあるけど、やっぱり良く分からない。7人のこどもを授かって、妻と2人楽しみながらこどもたちと過ごせたのは絵本のおかげと言っても過言ではない。ただ読むという行為だけでこどもと繋がれる。こどもは絵本を見て、聞いてくれる。毎日、毎日読んでいるうちにこどもが楽しみにしている場面が分かるようになる。その場面に来るといつものように指を差したり、声をあげたり、ジーッと見入ったりする。だからそのページは…

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わらべ唄ってなんですか?

Q、春義さんにとって、わらべ唄ってなんですか? (庭しんぶん編集部) A わらべ唄は、「人として生きるために必要な知恵」だと思っています。40年ほど前、保育士として働き始めた頃にわらべ唄の研修に参加しました。その時に唄の意味について尋ねたところ、「今はもう言葉の意味は解らないから、解らなくてもいい」と答えられました。私は、意味の解らないことをやる意味はないと思い、わらべ唄を学ぶ気持ちを失ってしまいました。 ところが22年前のこと、露木大子さんという方を通じて岩手県遠野市の阿部ヤヱさんに出会い衝撃を受けました。ヤヱさんの伝えている「伝承のわらべ唄」は全て意味が解るのです。私はそれ以来何度も遠野に出かけ、阿部ヤヱさんから直接教えていただきました。伝承のわらべ唄は熊野の山伏によって、「人として生きるために必要な知恵」を伝えるために、赤ちゃんの時から大…

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転校を繰り返してきたこどもにかける言葉

Q、父親の仕事の都合で2〜3年おきに引っ越しして、転園・転校してきました。小学校高学年、中学生になり、難しい年頃、親も不安です。転校を控え、こどもにどんな言葉をかければよいですか?(40代女性) A 親も子も転勤の度に、自分なりのやり方で新しい住居、土地、人間関係に馴染む方法を身に付けてきたと思います。それは結構たくましいことだったと思います。けれども「難しい年頃」を迎えたところに今回の質問のポイントがあります。今まではこどもが新しい環境に馴染めず不安になったり、緊張した人間関係の中にある時、私がいるから大丈夫と言える自分がいたと思います。ところがこの次は今までとは違うと思っていますね。その予感は当たりです。「難しい年頃」とは、自分の中に他の人には絶対に知られたくない秘密を持つことです。また、自分と同調できる人を強く求め、反対に同調できない人…

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大人はどうしていつもえらそうなの?

Q、大人はどうしていつも偉そうなの? (小学1年生男子) A こどもはよく喋るし、じっとしていないから、大人はいつも「静かにしなさい」と言う。それが偉そうに見えるのかな? こどもに比べると大人は力が強いし、身体も大きいし、いろいろなやり方も知っているから、こどもが何かをしようとしている時や、こどもが自分でできることにも、口を出したり手を出したりする。だから偉そうに見えるのかな? それとも反対に、大人に「自分でやってみろ」って感じで見られると、偉そうに見えるのかな? 大人がこどもに偉そうにしないで付き合うのは実はなかなか難しくて、こどもが本当に手伝って欲しい時にだけ「手伝ってもいいかい?」と聞いてからすればいいと思う。それに「静かにしろ!」ではなく、「今から◯◯まで静かにして欲しいのだけれど」と頼めばいいと思う。君はどう思う? ここまで読んで偉そう…

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65歳になった春義さん。65歳ってどんなですか?

Q、65歳になった春義さん。 65歳ってどんなですか?(30代女性) A 1日1日、1年1年の積み重ねで65歳になりました。けれども自身は64歳の時と少しも変わらない。60歳の時とも変わらない。いや、33歳の頃からほとんど変わっていないように思います。皆さんも、いつごろから自分というものを考えましたか? 積み重ねられた時間で65歳にはなるけれど、今の僕自身をつくったのは、両親をはじめ妻や家族、友だち、仕事で出会った人たち、遭遇した様々な出来事です。それらの根本にあるのは命と生きる場所を与えてくれた神様で、僕はすべてに感謝をしています。 さて、この「感謝」という言葉ですが、僕が尊敬する佐々木正美先生に『あなたは人生に感謝ができますか?』(講談社)という著書があります。昨年最も影響を与えてくれた本でした。 65歳はどんな年齢かと問う人は、人生のまとめ…

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児童館に行きたがらない小学1年生

Q、児童館に行きたがらない小学1年生。 何かいい方法はありませんか? (30代女性) A お母さん、お父さん、まずはお子さんと話をしましょう。「この頃、困っていることや、何か面白かったことあった?」と漠然とした聞き方で、こどもの話をじっくり聞いて下さい。こどもは話したいことが一杯あっても親が忙しそうだと遠慮します。そんな会話の中で児童館のことも聞けたらいいです。面白い遊び道具がないとか、気の合う友達がいないとか、いろいろ出てくるかもしれません。それだけでもお子さんとしては、重かった気持ちが軽くなります。 次に親ができることをいくつかあげてみましょう。1つ目は、児童館の指導員の方と少しでも良い関係を築くことです。指導員のどなたか1人でもいいから名前を覚え、共通点を探して話題にすることです。こどもの社会性は親との良い関係を結んでいる他の大人との間で育ち…

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4歳と1歳のこどもに絵本を読むには?

Q、4歳と1歳のこどもがいます。寝る前に絵本を読みたいのですが、下の子が邪魔をして、上の子に絵本を読めません。何か良い方法はありますか?(30代女性) A うーん、これは難しい!1歳のこどもは歩けるようになると、意志をしっかり持ち、なんでもできると思っているようです。また兄弟の上の子がしていることは自分もできると思うし、上の子がしてもらっていることは当然のように要求します。こんな1歳児がいて、4歳のこどもに絵本を読めば、相談者の現状になるわけです。それを承知で良い方法をひねり出してみます。 第1に、絵本は毎日、同じ時間に読む。明日も必ず、◯◯をした後で読んでもらえることが分かるからです。あなたの家では寝る前なのですね。パジャマに着替えた後でとか、歯磨きが終わってからというように誘ったらいいと思います。 第2に、お子さんの座る場所を決めます。あ…

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一番好きな絵本は何ですか?

Q、春義さんが一番好きな絵本は何ですか? (庭しんぶん編集部) A 嬉しい質問です。答えは、『ぶたぶたくんの おかいもの』(福音館書店)です。  どれくらい好きかっていうと、「ぶたぶたくん」と聞いただけで嬉しくなる。表紙を見ると「やっぱりこれが好き!」と思う。本文の奇妙な始まり方も傑作だと毎回思う。『絵本・子どもの本 総解説』赤木かん子著のおすすめ本400冊余りの中でも、『ぶたぶたくんの おかいもの』は見開き2ページで取り上げる特別扱い。それが僕の自慢という具合でとにかく惚れ込んでいます。 好きな理由は、自分の気持ちが主人公の『ぶたぶたくん』とぴったり重なるからです。「ひとりで おかいものにいける?」というお母さんの言葉に、ぶたぶたくんは、「いけるさ」と答え、初めてのお使いに緊張しながらも意気揚々と出かけるところ、パン屋のおじさんに「かんしん か…

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