児童館に行きたがらない小学1年生

Q、児童館に行きたがらない小学1年生。 何かいい方法はありませんか? (30代女性)

A

お母さん、お父さん、まずはお子さんと話をしましょう。「この頃、困っていることや、何か面白かったことあった?」と漠然とした聞き方で、こどもの話をじっくり聞いて下さい。こどもは話したいことが一杯あっても親が忙しそうだと遠慮します。そんな会話の中で児童館のことも聞けたらいいです。面白い遊び道具がないとか、気の合う友達がいないとか、いろいろ出てくるかもしれません。それだけでもお子さんとしては、重かった気持ちが軽くなります。

次に親ができることをいくつかあげてみましょう。1つ目は、児童館の指導員の方と少しでも良い関係を築くことです。指導員のどなたか1人でもいいから名前を覚え、共通点を探して話題にすることです。こどもの社会性は親との良い関係を結んでいる他の大人との間で育ちます。安心できる大人たちの関係の中にいることが大切です。2つ目は、1人でもいいから気の合う友達ができるようにすることです。気の合いそうな子を、お休みの日にお家によんで遊ぶとか、どこかに一緒に出掛けるとかすることです。毎日の放課後の2,3時間、夏、冬休みの間の数時間を過ごす場所で気の合う人がいれば、楽しい時間になりますが、いないと大変孤独です。3つ目はお子さんの興味のあることを児童館で出来るように一緒に考えることです。こどものための施設ですからこどもが健やかに機嫌よく過ごすのは当然のことではありますが親も協力することが必要です。ささいなことでも提案すれば責任が伴います。面倒くさいと思うかもしれませんが、指導員の方はそのように関わってくれることを歓迎しています。

10年ほど前、我が家の末っ子が通っていた学童保育で、ワークショップ用のカプラを持って行って1週間遊んでもらったことがありました。その事があって指導員の方と親しくなりました。もし何かしら提案できれば、消極的な対応から積極的な対応へと変わります。お子さんともそのことで話し合えます。小学校の数年間をどのように過ごすかは、大変重要です。気の合う友達の親同士も繋がり合って楽しいことを提案できるといいですね。

藤田春義(ふじたはるよし)
1954年秋田県生まれ。大阪社会事業短大専攻科卒。むかわ町にて保育のしごとを6年余り経験し、その後、札幌第一こどものとも社に勤務。1996 年に絵本とおもちゃの専門店「ろばのこ」を立ち上げ、育児教室を開催してきた。年間 50 本以上の保育研修を実施。2000年より保育実践セミナーを主宰し、幼稚園や保育園の先生と絵本や伝承わらべ 唄、子どもの遊びについてセミナーを開催している。2019年度から研修部門をメインに活動する。北翔大学短期大学部非常勤講師。
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