10歳になる息子が時々おねしょをしてしまいます。


Q、10歳になる息子が時々おねしょをしてしまいます。親にすり寄ってくるなど、自分がこどもだった頃に比べてスキンシップが多い気がしますが、何か関係があるでしょうか?(40代男性)

A

はじめに、5年生くらいまではベタベタと寄って来て甘えることはよくあります。おねしょとスキンシップは無関係です。甘えさせてあげましょう。さて、我が家にも、小学生になってからもズボンの前を濡らしたまま遊んでいたり、小学5年生まで毎日おねしょをしていた人がいました。小児科のドクターに相談したら、身体全体の発達が個々のこどもで異なるように、膀胱の機能が未発達であることが原因だろうと言われました。まずは信頼できる小児科に相談することをお勧めします。少しでも分かると安心します。ただし、かなりプライベートな問題ですから、お子さんと十分話し合って下さい。無理に連れて行かないこと。

わが家でどのように対応したかをお話ししましょう。一番肝心な点は、決して恥をかかせないことでした。ぐっりょりと濡れたズボンやパンツ、おねしょシーツを取り換える時に、言葉でも態度でも恥ずかしい思いをさせないこと。出先でも、他の人からは決して見えないところで機嫌よく取り換えてやるようにしました。そのための準備をいつもしていました。

機能が未発達なのは、励ましても叱っても改善できることではありません。病気が原因でない限り、身体全体の成長をゆったり待つのが良いと思います。わが家で5年生まで毎日おねしょをしていた人には、成人用のおねしょシーツを、洗い替え用と2枚用意して毎日洗濯しました。彼は友達の家に泊まりに行く時におねしょシーツを持って出かけましたが、不思議なことに友達の家では漏らしたことはありません。そしてある時を境にしておねしょをしなくなりました。ズボンの前を濡らしていた人は自分で気付いて取り換えるようになりました。2人とも、身体の機能が徐々に生活に追いついたようでした。

このように相談しにくいことを声に出すのは中々勇気のいることです。専門家の知恵も借りながら、ドクターとは違う立場での対応も役に立つことがあるかもしれません。どうぞ参考にしてください。

藤田春義(ふじたはるよし)
1954年秋田県生まれ。大阪社会事業短大専攻科卒。むかわ町にて保育のしごとを6年余り経験し、その後、札幌第一こどものとも社に勤務。1996 年に絵本とおもちゃの専門店「ろばのこ」を立ち上げ、育児教室を開催してきた。年間 50 本以上の保育研修を実施。2000年より保育実践セミナーを主宰し、幼稚園や保育園の先生と絵本や伝承わらべ 唄、子どもの遊びについてセミナーを開催している。2019年度から研修部門をメインに活動する。北翔大学短期大学部非常勤講師。
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