【第3羽】なにを食べるくちばし?

庭しんぶん28号(2019年12月)掲載の「なにを食べるくちばし?」。何問正解しましたか? 庭しんぶんには掲載できなかった解説を、こちらに掲載します。どうぞお楽しみください。

問題
みんな少しずつ違う、鳥のくちばしの形。くちばしを見れば、その鳥が食べるものがわかります。今回はおもしろい形のくちばしを持つ鳥たち。どのくちばしが何を食べるのかな?

【答え・解説】

 

〈アカショウビン ー カエル〉
森林環境に生息する真っ赤な鳥、アカショウビン。池や森林の地面に飛び込んで、太いくちばしで獲物をしっかりとくわえて離しません。池に産卵にくるカエルや、地上を歩くサワガニを見事に捕えます。

 

〈ヘラサギ ー 小魚〉
一目見ると忘れられない特徴的なヘラ状のくちばし。水辺を歩きながらヘラ状のくちばしを水中に突っ込み、左右に揺らして獲物を探します。うっかりくちばしに触れた小魚や水中に棲む甲殻類は、あっという間に捕らえられお腹の中へ。

 

〈ヤツガシラ ー 幼虫〉
細長く少し下側に曲がったくちばしは、やわらかい土の中に潜む獲物を探すのに適しています。畑や草地の土の中にいる幼虫をくちばしの先でつまんで引き出すと、ポーンと空中に放り上げ、パクリと飲み込む様は見事です。

 

〈ヨタカ ― 蛾〉
ヨタカは大きな目と口を持つ夜行性の鳥。真っ暗な夜でも、大きな目で獲物を探して森の間を飛び回ります。空中を飛ぶ蛾などの昆虫類を見つけると口を目いっぱい広げ、短いくちばしで捕らえると、そのまま飲み込んでしまいます。

 

〈ソリハシセイタカシギ ー エビ〉
先が上向きに湾曲した細長いくちばしは、水底に棲む獲物を捕らえるのに便利な形をしています。水中にくちばしを入れたまま左右に揺らして進み、獲物を探します。細いくちばしは小さな獲物をつまんで捕らえるのに向いています。

  

先崎啓究・先崎愛子
道内を中心に全国を飛び回るフリーの鳥類調査員。現在、岩見沢市を寝ぐらに夫婦で活動中。
好きなタカはクマタカ(愛子)、チュウヒ(啓究)。道央鳥類調査グループ。