こどもが生まれると、練習もしてないのに、いきなりお父さんになっていて、いつまで経っても戸惑うことばかりです。それに、どうしたらいいのか教えてくれる人はほとんどいません。こどもにそう呼ばれて、だんだんとお父さんになってきている感じです。こどもにとってお父さんはぼくだけだから、いいお父さんになりたいなぁ。こどもと過ごすお父さんに必要なものをすこしずつ増やしていきますね。
— 藤田進(庭しんぶん編集長)
こどもが生まれると、練習もしてないのに、いきなりお父さんになっていて、いつまで経っても戸惑うことばかりです。それに、どうしたらいいのか教えてくれる人はほとんどいません。こどもにそう呼ばれて、だんだんとお父さんになってきている感じです。こどもにとってお父さんはぼくだけだから、いいお父さんになりたいなぁ。こどもと過ごすお父さんに必要なものをすこしずつ増やしていきますね。
— 藤田進(庭しんぶん編集長)
村上恵太郎
庭しんぶん Vol. 10, 2018年6月
当時小学校6年生
お父さんは大工をしている。僕は小さい頃、大工は、古くて、地味で、かっこ悪い仕事だと思っていた。でも、かっこ悪い仕事を一生懸命やったり、新巻鮭が入っている木箱に興味を持ち、イスやコースター、ティッシュケースなどをつくり、展示したりして、好きなことをとことんやり通すことはすごいと思う。
大工は減っていて、お父さんはいろんな所から呼ばれている。ある時は大阪に、ある時はフランスに。でも、どんなに忙しくても、僕たちと一緒に遊んでくれているし、遠くへ出張に行っても、必ず一日一回は連絡をくれる。なので、お父さんは、ぼくたちのことを考えてくれている、優しい人でもある。だからお父さんはかっこいい。古くて地味でかっこ悪い大工は、お父さんがやっているとかっこよく見える。いつの間にか、きらいな仕事が、憧れの仕事になっていたが、僕はそれがうれしい。