ジプシーと共に生活した経験を持つ著者による短編集。太陽と雲の王の小競り合いや、 太陽の実と、月の花と、星の葉を持つ美しい太陽の木の枝。流れるように自然と共に生きるジプシー達の精神が色鮮やかに描かれています。 フィツォフスキ 再話 / 内田莉莎子 訳 / 堀内誠一 画

ゴンド人アーティスト、Subbash Vyamが水にまつわる寓話を描きます。小さな村で生まれ育ち、街へ仕事を求め移住した作者。かつて、村では水は大切な資源として、大事に工夫して暮らしていました。それに対して、街ではふんだんに浪費されている様子を見て、このままでは大地は完全に干上がってしまうのではないか、と危機感を募らせます。 Subbash Vyam / Gita WolfTarabooks

ゴンド民俗にとって、河や木々、太陽を崇めるように、虎も畏れ敬う存在。かつて、虎と人はともに森に暮らし、もっと近しい関係だった。文明が発達していくに連れ、森から姿を消してしまった虎。ゴンド人アーティスト、Dhavat Singh Uikeyが、虎と人の失われてしまった物語を描きます。 Dhavat Singh UikeyTara Books

昔話にはよく犬が登場しますね。語り継がれてきたお話には、生きるための知恵が込められています。性根の悪いそばがらじさまと、ばか正直なまめじさま。どちらの真似もしてはいけないのでしょうね。 小林輝子 再話 / 赤羽末吉 画

小さな家で、きこりとおかみさんがスープをつくっていました。そこにお腹をすかせたおおかみがやってきます。さて、煮立ったスープときこりとおかみさんは、どうなると思いますか？ 山口智子 再話 / 堀内誠一 画

食べるのにも困ってどうしようもなくなり、大切な牛を手放すことに……。ところがどっこい、その牛を豆つぶと交換してしまったジャックを不思議な世界へと導くのでした。 ジョン・シェリー 再話・絵 / おびかゆうこ 訳

ピトシャン・ピトショが拾ったお金で買ったいちじくの実。一つだけ地面に落としてしまいました。するとたちまち、そこからいちじくの木が生えて、いちじくがわんさか実ったのです。するとそこへ鬼が……。 山口智子 再話 /  堀内誠一 画

プンクマインチャは女の子の名前。小さい時にお母さんが死んでしまったプンクは、まま母の家で暮らしていました。いつもつらい仕事ばかり。それを助けてくれたのは、頭は2つある不思議なやぎだったのです。 大塚勇三 再話 / 秋野亥左牟 画