男の子の遊ぶ力強さに満ちあふれた絵本。動物たちとどんどん同化していくような感覚を覚えます。この物語の制作秘話を聞いたことがあります。片山健さんが「今描くならこう書き換える」とおっしゃって、話し出した物語が忘れられません。物語はまだ続いているんだなぁって、その時に思ったのでした。 かたやまけん

歩き始めた頃のことを思い出してくださいな。ヨタヨタと前に進んだり、そうそう、怖いんんだけど後ろ向きに歩いてみたくなる。遊びながら挑戦を繰り返して、だんだん歩けるようになるんだね。 片山健 作

こどもたちのために何をする？ ケストナーの有名な1冊。たっぷりの皮肉とユーモアを込めて、大人たちに向けて語られている児童文学です。いつまでも戦争をやめない人類、愚かなことばかり繰り返す政治家、会議ばかりして問題を解決する気のない大人たちに対して、世界中の動物たちが集まって会議を開いたのです。その名も「どうぶつ会議」。掲げられたスローガンは「子どもたちのために」です。動物たちは、人間のルールにのっとって交渉を始めます。お互いが合意できるように知恵を絞って、人間に挑むのです。建前で約束だけして、全然守られないなら意味ありませんからね。そして、ついに動物たちは約束を結んだのでした。 エーリヒ・ケストナー / ヴァルター・トリアー 絵 / 光吉夏弥

よく来たねぇ、うれしいよ 「よくきたね いいこ いいこ」。シンプルだけど優しくて、なんて温かい言葉。そんなことを言われたら誰でもうれしくなってしまいま す。何かができるようになると、それだけでうれしくて、自分のことのように喜んじゃいます。赤ちゃんがはいはいできるようになると、ついつい「おいでおいで」ってね。何かができるから褒めるとか、そういうことではなくて、うれしさが通じ合っている感じ。自分のうれしいことを心から一緒に楽しんでくれる人って、それだけで好きになっちゃいますよね。すべてのこどもたちに、そういう気持ちの通じ合いが、たっぷりありますように！ 松野正子 ぶん / 鎌田暢子 え

ジャック・ガントス さく / ニコール・ルーベル え / いしいももこ やく

マジョリー・フラック さく・え / 瀬田貞二 やく

エゴン・マチーセン / せたていじ やく

保坂和志 作 / 小沢かなえ 画