庭しんぶん #103
COLUMNS
よい未来を選ぶ方法
多数決を疑ってみよう
未来のためには必要なことなのに、なぜか選ばれないことがあります。その理由は、問題は「答え」ではなく、「決め方」にあるのかも……。
例えば、世界全体でお肉の生産量を数%だけ減らしてみましょう。「月曜日はお肉を食べない」というような小さな変化です。ほんの少し意識を変えるだけで、家畜用の飼料を人が食べられる穀物にしたり、二酸化炭素や温室効果ガスを減らしたりすることができます。地球環境にとっても、人間にとっても、よいことが多いように見えます。
けれど、それが社会全体で選ばれることはありません。電力やプラスチックの問題も、同じ構図です。
なぜでしょうか。それは、個人で決められても、社会全体で決めようとすると、合意が難しくなるからです。多数決は、「今」「目の前」で困る人の声を強く反映します。一方、環境がよくなる変化は、少し未来の話です。社会全体では得になる選択でも、「今の自分にとって少し不便」だと票が集まりません。多数決は、「今の多数」についての判断は得意ですが、「時間を超えた社会」についての判断は、あまり得意ではないようです。(Susumu Fujita)
FOOD
たべる、くらす、生きるを研究する“庭びと”
たべるとくらしの研究所がレシピ本刊行
改めてまして…、たべるとくらしの研究所は、震災を経験して立ち上げた研究所です。
食べること暮らすことを見直す。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、生き方そのものを見直したい、世界平和につながるように、シェアする場として研究所と位置付けました。常に模索し続けた札幌のお店、7年続けたのち蘭越に移住。蘭越で始めた定期便にお便りを書き、私たちの日々を綴っていました。
この料理帖は、そのお便りを中心に、食べるについて大切にしていること、暮らすについて大切にしていること、レシピやコラムにまとめました。我が子に残すような簡単なレシピから、残し続けたい日本の食文化の魅力など感じていただけるような、幅広い内容になってます。
料理は完結も正解もなく、どこかで繋がっていて、その時々での気持ち良い美味しさがあって、あそことここが繋がってる!とこっそりレシピに仕掛けました。小さな発見の連続を暮らしに活用していただけるといいなぁ〜という願いも込めてます。(Shinya Anzai)
▷ 「たべるとくらしの研究所」通販サイト
ぽりぽり浸し豆革命
昨年の夏、たべるとくらしの研究所のレシピ本づくりを手伝うことになりました。私にとって料理は、ToDoリストの一番下で、永遠にチェックが入らない項目。朝はコンビニのおにぎり、昼もコンビニのおにぎりと惣菜、夜はファミレスで深夜まで仕事、というのがいつもの食事です。デザイナーとして一人前になるまでは!と、生活は全部あとに回していました。
レシピ本づくりの合宿は、たべけんの家の茶の間で行われました。台所では延々と料理がつくられ、レシピが加筆修正されていきます。私は茶の間にモニターを持ち込み、台所の横でレイアウトを続けます。レシピ本をつくっているのに、ごはんを食べる暇がありません。そんな夜、作業のかたわらに「浸し豆」が出てきました。ぽりぽり、しょっぱくて、出汁が効いています。うーん、おいしい。手が止まらない。つくり方を聞いたら、あまりに簡単で、驚いた……。(Manami Ishida)
BOOK
食べると脳みそ
食べると気持ち
微生物がつなぐ、心と身体
近年、急速に解明され始めている腸内環境や脳腸相関といわれる、微生物と身体の関係性。体調や性格、運動神経や美白にまで及ぶ、摩訶不思議な世界です。その世界の入り口に、編集長の本棚からいくつかご紹介します。
- 「日本の伝統 発酵の科学 微生物が生み出す「旨さ」の秘密」中島春紫 著
- 「麹本 KOJI for LIFE」なかじ 著
- 「発酵の技法 世界の発酵食品と発酵文化の探求」Sandor Ellix Katz 著 / 水原文 訳
- 「子どもの幸せは腸が7割 3歳までで決まる! 最強の腸内環境のつくりかた」藤田紘一郎 監修
- 「9000人を調べて分かった 腸のすごい世界 強い体と菌をめぐる知的冒険」國澤純
SCIENCE
ふたたび月へ、人類の新しい挑戦
アルテミス計画は、アメリカ航空宇宙曲(NASA)が中心となって進めている、月へもう一度人を送るための大きなプロジェクトです。1960〜70年代に行われたアポロ計画では、人類が初めて月に立ちました。それから長い間、月に人が行くことはありませんでしたが、アルテミス計画によって、再び月を目指しています。(Shin Sasaki)
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Artemis I(2022年11月16日)
SLSロケットと宇宙船オリオンによる無人の試験飛行です。月のまわりを飛行して地球に帰還しました。アルテミス計画のはじまりとなるミッションです。 -
Artemis II(2026年3月6日 予定)
SLSロケットと宇宙船オリオンによる初の有人試験飛行です。4名の宇宙飛行士を乗せて月のまわりを飛びます。まず地球軌道でさまざまな試験を行い、その後、月をまわって自然に地球へ戻る「フリーリターン軌道」に投入され、地球に帰還する予定です。 -
Artemis III(2027~2028年)
いよいよ月面着陸を目指します。1972年12月のアポロ17号以来となる、有人月面着陸を目指すミッションです。まず「スターシップ有人着陸システム(HLS)」を月の月周回軌道に投入します。その後、SLSロケットと宇宙船オリオンが4名の宇宙飛行士を乗せて打ち上げられ、HLSとドッキングします。2名の宇宙飛行士がHLSに移って月面へ降下し、約6.5日間滞在します。その後HLSで再び月周回軌道に戻り、宇宙船オリオンと合流。4名全員がオリオンで地球へ帰還します。
NATURE
見られないものを見る方法
夢を見た。ベニヒワという小鳥が餌台に来て、しかも、近寄ってきて羽をすりすりしてくるので、「どうなってんだ、これは!?」 と驚いている夢。頭がうっすら赤みがかった小鳥なのだが、会いたいなぁと思っていたら夢で出会ってしまった。この冬は、ナナカマドの不作で野鳥たちが食べ物に困っているかもしれないと、息子と新しい餌台をつくり、大にぎわいです。朝にたっぷり餌を入れても、あっという間になくなります。野鳥って、関心がない人には、そこにいても見えにくいようです。 鳴き声も聞こえるし、群れでいたりするから見えているはずなのですが、気がつかない。そこにあるのに、見ようとしないと見えないものって、意外と多いものです。(Susumu Fujita)
INFORMATION
Niiiwa Kitchen
牧野農園ごほうびピザ
月に1日、庭ビルじゅうがピザの焼ける香ばしいかおりに包まれる「牧野農園」の出店日。北海道蘭越町で野菜づくりをする牧野さんはもともとイタリアンのシェフ。農園でつくられたライ麦を使った生地に無農薬にこだわった野菜がふんだんにのったピザは他にない美味しさ。スタッフはみんなこの日の休憩を楽しみにしているんです。次回の庭キッチン出店は3月28日。
▷ Niiiwa Kitchen カレンダー
D&DEPARTMENT HOKKAIDO by 3KG
日本の木とKチェア 第4弾 2026.2.27 Fri - 5.30 Sat
日本は世界でも有数の森林大国でありながら、実は十分に木材を活用できていないって知っていますか? カリモク60では、いろんな木を家具づくりに活用することで、森との共存を目指しています。期間中は、定番にはない栗・欅・胡桃の3つの木材から、特別なKチェアをオーダーできます。今だけの国産材のKチェアを、新生活にぜひ!
Niiiwa
Niiiwa Press
庭しんぶん編集長が『せいかつとあそび』というインスタを始めました。
お役立ち情報や子育ての助けになる絵本や道具、記事にはならないけど書き留めてあることや大切だと感じたことなどを語っていきます。
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出版・販売元: 庭