もし、僕が水だったら……雨になって、空高くからハラハラ落ちてくる。そして、ほかの雨とぶつかったりしながら、じわっと地面に染み込んで、土の中をどんどん流れていくかもしれないし、すぐに太陽の光でジュッと水蒸気になって、空気中に漂うかもしれない。水は休むことなくいつも動き続けているなぁ。変幻自在で自由。そんな水に憧れたりします。はて、止まることなく動き続けているもの……あ、そうだ、時間だ。
地球を旅する水のはなし大西健夫・龍澤彩・文 / 曽我市太郎・絵福音館書店 / 2017年初版