月刊絵本2019年12月号のご紹介


こどものとも0.1.2『ちいさな はこ』
笠野裕一 さく
福音館書店 / 2019.12

娘に絵本を読んでいると、楽しんでいることが色々あることに気がつきます。一緒に言葉を繰り返すこと、唱えることを楽しみにしている場合もあるし、絵を見て食べることを楽しみにしていることもある。ストーリーを真剣に聞いているときもあるし、面白いページが待ちきれなくて自分でめくっちゃうときもある。自由で素直でいいなと思うのです。楽しみたいことを楽しむっていうこと。小さな箱がポツンと置いてあったら、娘はどうするかな?押して遊ぶのか、中に入るのか、色々部屋にあるものを詰め込むかもな。箱があると何が起こるのかを想像してから、箱を置いてみると、彼女が何をするのかがより楽しみになりそうです。この絵本は、小さな箱に動物たちが次々入っていく絵本。ロシア民話『てぶくろ』と同じですね。最後にやってくるのは、大きなクマ。ぜったいむり!って思うのですが、さて、小さな箱はどうなっちゃうんでしょうか。

 

こどものとも年少版『パンくうこう』
古川タク さく
福音館書店 / 2019.12

新千歳空港がこの絵本のアイディアのきっかけだそうで、道民としてはちょっと親近感がわきます。毎年開催されていて、今年で6回目、しかも11月1日から4日まで開催されている「国際アニメーション映画祭」に参加したときに思いついたそうです。僕は知りませんでした。いつか時間が空いて空港で映画を見たときには、場内にいたのは僕1人だけ。豪華な時間を過ごした記憶があります。今年も古川タクさんもいらしているのかもしれませんよ。パンの飛行機が次々に飛び立っていきます。パンは写真ですので、お好みのパンの写真をとったら、絵本と同じのが作れるかもしれませんね。飛行機が飛ぶ瞬間って、何回乗ってもドキドキしちゃって、身構えます。あんな大きな乗り物が空を飛ぶって、見なきゃ信じられない。見ててもすごいなーと思います。さて、いろんなパンの飛行機たちは無事に飛び立つことができるのでしょうか!

 

こどものとも年中向き『ゆきだるまの ようちゃんと てん』
松川けんし さく
福音館書店 / 2019.12

雪が降りはじめますね。今年は雪が多いのかなー。ちょっと覚悟をしています。そろそろ冬タイヤに履き替えなければなりません。雪が降ると其処此処に生まれてくるのが雪だるま。そうなんです、今回の登場人物は、雪だるま4人兄弟です。なんと、彼らの大好きな遊びは「野球」。寒そうですねー。サッカーならまだしも、野球はやりたいとは思わない。でも、彼らは雪だるまだからへっちゃらです。みんなが夢中になって遊びます。その様子をテンがのぞいているのですが、やっぱり楽しそうな遊びは気になるものです。素直に「いれて」って言えるといいのですが、なにせ相手は雪だるまですし、さてさて、どうなることやら。 「遊ぶ」っていうことを最近真剣に考える機会がありました。遊ぶって「誰かにやらされてること」じゃないことですよね。僕も忙しく遊んでいます。遊びから始まることって楽しいな。

 

こどものとも『あおいトラ』
長沢明 作
福音館書店 / 2019.12

「きみはだれ?」と聞かれたら、あなたは何て答えますか? 主人公はトラなんですけど、見てのとおり青いんです。黄色と黒のしましまじゃない。出会う動物たちに、いつも「きみはだれ?」と聞かれてしまいます。 本物のトラを知っている人は、トラに名前を聞かなくてもすぐにトラだってわかりますよね。でも、トラなのに誰も気がついてくれないんです。ヒゲもあるし、牙もあるし、尻尾だってあるんですけど、シマシマじゃない。だから、みんな「トラ」だって気がついてくれないんです。 だれからもトラだって思われなくたって、トラはトラなんです。自分で思ってることを大切にできるといいなって思ったりもしますが、皆さんはこの絵本をどうやって読むのでしょうね。折り込み付録の作者の言葉も面白かったですよ。

 

ちいさなかがくのとも『くるまの なかには?』
石橋真樹子 さく
福音館書店 / 2019.12

働く車が好きなこどもたちにたくさん出会います。見分けがつきやすいのか、ゴミ収集車はいつも人気だし、バスが通れば、「バス」と乳児も口ずさみます。乗り物になりたいっていう人もいるくらいだから、魅力的なのでしょう。僕あまり車には興味がなくて……。 しかしながら、車自体ではなく、車の中には興味があります。誰かの車にお邪魔するのってちょっとドキドキしますよね。しかも、働く車の中だったらもっと興味津々。大きな散水車に乗ったことがありますが、その高さと重厚感で乗っている自分も強くなった気がしました。 これは、こどもたちのよく知っている働く車の荷台の中身がまとめられている絵本です。車の中にも思いを馳せるきっかけになり、もう少し身近に車とその車が担っている役割を知ることができるでしょう。

 

かがくのとも『マグロリレー』
キッチンミノル さく
福音館書店 / 2019.12

ひとつの疑問を探り始めると、その先にどんどん疑問がひっついてきて、思わぬところにたどり着くことありますよね。さて、この絵本のテーマは、マグロを巡る疑問です。海から引き上げられたマグロは、家の食卓に届くまで、どんな道を辿ってきたんでしょうね。追いかけてみたいけど、なかなかできることじゃありません。海の上から、一体何人の人たちの手を通して、我が家の食卓まで運ばれてくるんでしょうか。絵本になるとそれが手元で見れちゃうんだから贅沢なことです。 それにしても、このマグロリレーはすごい仕組みだなぁと、読みながら自分たちの豊かな食卓を支える裏舞台を垣間見ました。マグロをいつでも食べたくなったら、お買い物に行って買うことができるって、あたりまえのことじゃないのがよくわかりました。ありがたい。

 

たくさんのふしぎ『地球の中に、潜っていくと・・・』
入舩徹男 文 / 関口シュン 絵
福音館書店 / 2019.12

地球の中に潜っていくとどんな世界が待っているのか。僕の知らないことばっかりで、息をするのも忘れて読んでしまいました。さっそく、息子と一緒に読んでみよう。

 

母の友 特集「おうち遊び入門」
福音館書店 / 2019.12

「遊びって?遊び心ってなんだ?」というとても深淵な問いに真正面から向き合っている特集です。お、どうした?と思ってしまいましたが、なかなか読み応えがありました。庭しんぶんでもいつか遊びってことを深く特集したいなと思いながら、ふむふむと眺めていたのでした。いつも通り、雑誌としての読み応えも抜群で、1ヶ月カバンの中に入れておいても飽きることはなさそうです。

 

 

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